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(「音楽人通信」1995年2月号)

天変地異

 信じられない事が起こった。阪神地方を大地震が襲うなど、想像もしなかった。今になってみると、予想していた学者が警告を発していたということだが、その声は私たち一般市民には届いていなかった。関西在住の仲間たちにとっても、事情は同じだったのではないか。政府の対応や、日本の縦割り官僚制の問題点などが指摘されていて、それはそれとして追及されなければなるまいが、今は何よりも被災した音楽家たち、キャンセルの続出で明日の生活のメドもたたなくなった音楽家たちの困苦に思いをはせよう。
 毎日の生活はどうなっているのだろう。彼ら彼女らの家族は、いくらか安らぎの時をもてるようになっているのだろうか。もしかして、音楽家としての仕事と生活の基盤を根こそぎ失ってしまうような仲間もいるのではないか………。幸いにして、我が身に災害のかからなかった、全国のユニオン会員よ。ただちに、彼らを助けるために、できることをしよう。カンパを、チャリティーコンサートを、そして被災地慰問を。