本文へスキップ

「本当の労働組合」づくりを。

○○○○○○○○○○○○○○○小越洋之助のページ


「現代労働組合研究会」のページへようこそ。



information新着情報


2022年04月29日
「労働組合とは何か―TOP」のページを新設
――木下武男著、岩波新書で発刊)、2021年3月19日、刊行。
2022年04月29日
【第二部】(つづき)
課題が見えている「読者の声」:◎『労働組合とは何か』を読み解く。

◆新しい労働運動は新しい活動者集団に――千葉合同労組:ちば合同労組ニュース(第129号 2021年4月1日発行より) ⇒新ページへ
2027年08月03日
【第五部】
これまでの労働組合論を読む
(以下、工事中)
改訂新版『労働組合入門 日本の明日を左右するもの』
(塩田庄兵衛著、カッパBOOKS、1961年3月初版 1966年第42刷 1967年4月改訂)
『労働組合とはなにか』 (大森誠人著、三一新書、1965年2月23日)
2022年07月31日
『労働組合組織論』(篠籐光行著、労働大学新書、1966年7月10日)/国労読本④組織編『国鉄労働者の組織と運動――その歴史と課題』(篠籐光行監修 国鉄労働組合編、労働旬報社、1978年5月20日)
2022年08月02日
『労働組合入門』(坂本秀行著、労働大学新書、1973年11月10日)
2022年09月11日
『労働組合入門』(中林賢二郎著、労旬新書 労働旬報社、1974年4月1日)
(まだ続く)




  
◆以下、ご自分のPCを「125%」に拡大して、読むことをお勧めします。
 ←サイト右上部の「青印」をチェックして!


    【第五部】
    ▽2022.08.03
   

   





▽2022.08.03
 


  
       (本文全文、PDFで読めます)






◇まえがき



 この本の初版を書いたのは、いまからちょうど六年まえであった。戦後の日本人の生活と切りはなせないものとなった、労働組合という巨大な組織体と、その運動について、私が知っていること、考えていることを、できるだけ多くのひとに伝えたい、というのが執筆の動機であった。
 そこで私は、初版の「まえがき」に、つぎのように書いた。「これまで労働組合にかんする本を読んだことのないひとびと、とくに労働組合は『アカ』だ、と毛ぎらいしているひとびとが、この本を読んで、私といっしょに考えてくださるとうれしいと思う。」
 読者の反響は私を仕合わせにしてくれた。月日がたっても、この本を読んでくれるひとがたえなかった。しかし、六年たつうちに、この本の内容に古いところがかなり出てきた。
 この本の初版を書いたのは、ちょうど安保と三池の大闘争を経過して、いわば、それまでの労働組合運動の転換期がはじまっていたときであった。その後、日本国内では、高度経済成長から大不況へ、海外では、中ソ論争、ベトナム戦争と、めまぐるしい情勢が展開し、それらがからみあうなかで、日本の労働組合運動にも、かなりな変化があらわれてきた。現在は、その変化の度合いがすすみ、安保時につづく第二の転換期にさしかかっているように思われる。
 さいきん、労働戦線統一をめぐる論議や、産業政策との取組みといったような、新しい問題が提起されている。現実が変化したばりでなく、それに応じて、私自身の労働組合観も、いくらか変わった点もある。
 だから、カッパ・ブックス編集部から、改訂版をつくるようにおすすめをいただいたタイミングは、ちょうどよかったといえるかもしれない。そこで、六年間に変化した数字や固有名詞をあらためるだけでなく、条件のゆるすかぎり、技術的に可能なかぎり、現在の情勢にあわせて、内容にも手を加えてみた。その結果、かなり新しい本になったといえるかもしれない。
 この本の初版は、むろん多くの方だのご協力を得て生まれたが、このたびの版は、いっそう多数の方々のご協力の産物ということができる。ここでは、旧版・新版をつうじて相談相手になってくれた友人栗木安延君の名まえをあげるにとどめますが、お世話になったみなさんにお礼を申しあげます。

 一九六七年三月

              塩 田 庄 兵 衛(しおた しょうぺえ)


  
       (上の袖の文、PDFで読めます)


 










  
       (目次全文、PDFで読めます)










▽2022.07.27
 


  
       (全文,PDFで読めます)






◇は じ め に



 「歴史の未来をその手ににぎるもの」、それは労働者階級であり労働組合である。ある労働組合入門書にこうあった。それは孫悟空のごとく「自由自在に天地をかけめぐり、もろもろの怪物を退治」する、そして世界をつくりかえるだろう。それはレオナルド・ダ・ビンチのように人類の文化の発展に貢献し、組織の力によって創造的に活動するだろう。そこには、このように書かれていた。
 ところが、歴史の未来どころか、近代社会のごみ箱のような労働組合の話もある。アメリカのAFL=CIO (労働組合中央組織) から除名されたチームスター・ユニオン(フルネームはアメリカ馭者・運転手・倉庫労働者・助手国際友愛会) をめぐる汚職と暴力の物語りだ。組合のいうことをきかないパン屋にダイナマイトを放り込む。協約に応じない使用者の店に火焔びんを投込み、トラックのガソリンタンクに砂糖を入れる。一部の行過ぎでこんなことが起こったわけではない。組合長ホッファは公然と「暴力を使うことは否定しない」とのべているのだ。アメリカの暗黒街と労働組合との腐れ縁は、いまだに尾を引いて続いているらしい。そういえば有名な夜の大統領カポネがシカゴの労働組合の大部分を支配していた時代だってあったのだ。
 また、先日のテレビにこんなのがあった。「イギリス――伝統と革新」という題の特派カメラマンの記録である。自動車工業と新聞事業を引合いに出して技術革新はどんどん進んでいるのに、労働組合がクラフト・ユニオン(職能別組合)の伝統を守っているために、労働者の配置や作業体系をそれに即応させることが出来ないというのだ。テレビは新聞梱包機械の前で悠々と煙草をすっている労働者の退屈し切った表情と、職種のちがいからごく僅かな仕事を何人もの労働者で仕上げている作業情景をうつし出していた。産業・経済の進歩の阻害者、それは労働組合だというようなことだった。
 同じものが見る人の置かれている立場によってバラ色にもなれば灰色にもなるといったことは随分たくさんある。なにも労働組介だけには限らない。たしかに労働組合はその最たるもののうちの一つではあるだろう。労働者にとっては、それこそ未来はそこから開かれるようにも思えるし、資本家にとっては全くの邪魔ものであるかもしれないからだ。こういういわば立場のちがいによる見方の相違ということは実際にあることだ。
 しかし、そういう相違を内包しながら、なお労働組合ほど国や時代や環境、条件によって違った役割とあり方をしているものは少ないだろう。同じく労働組合と呼ばれているものが、全く正反対の機能(仕事)を 発揮している場合さえ少なくないのだ。
 そういうことを考えていくと、一体、労働組合とは何なのだろうか、と思われてくる。それは「歴史の未来のにない手」であったり、汚職と暴力と暗黒の巣であったり、また進歩と繁栄の阻害者であったりするが、そこはどう考えたらいいのだろうか。
 いや、そういう世界にまたがる問題よりも、この日本で労働組合は果して何であり、また何でなければならないのだろうか。
 労働組合について書かれた書物はもう随分ある。それぞれに立派な内容をもっているものも多い。しかし、それらを読んで感ずることは、このような根本的な開いには答えてくれないということだ。そんなことは問題にもならないことなのだろうか。
 だが、実際に労働運動の中にあり、そこで何をしたければならないかを考える時、このような問題が常に待ち受けているように思われる。それは形にならない疑問、意識化されない問題であるかもしれない。それにしても、これは日常不断に解答をせまってやまない問題のように思われてならない。
 これまで、僕は僕なりにそういう問題に随分ぶつかってきた。労働組合とは何か? を真正面から考え直してみなければならないと感じたいくっかの体験もあった。
 それを一つ一つ引出して考えて見よう。そうすることによって、たとえ労働組合をめぐるあらゆる問題に明快な解答をあたえられなくても、一の出発点はきずくことは出来るかもしれない。それは問題をとく手がかりになるかもしれない。
 おそらくそれは啓蒙的な“解説”や、明日から役立つ“手引き” とは違うが、問題の根本を見つめることを通じて、さまざまな判断と行動を導き律していくためにはぜひとも必要なことなのではなかろうか。



 










  
       (全文,PDFで読めます)









▽2022.07.31
 


  
       (全文,PDFで読めます)






◇はしがき



 「組織論などというものはない、必要なことは組織することだ」、これが向坂先生の持論である。私もこの意見に基本的に賛成である。にもかれわらず、私がこの本の題名をあえて『労働組合組織論』としたのにほそれなりの理由がある。                  
 というのは、組織することが中心であるにしても、大衆組織にはそれなりの一定の法則ないしは原理といったものがあると私は考える。日本共産党が労働運動の組織化にときとして失敗するのも、党の組織原理を大衆組織に誤って適用するからである。もちろん大衆を組織する運動であるかぎり、原理といっても固定した不変のものでほない。いってしまえばそれは、多くの組合指導者や活動家たちが苦心してつくりあげた活動方法や工作態度の蓄積である。
 ところが現在の日本労働運動のなかに、まだまだ根づよく残っている幹部主義的傾向のために、過去の運動体験はけっしてより多数の活動家に継承されることなく、ただ幹部の個性やテクニックの円熟というかたちで断絶している現状にある。理論や体験ともに若く、かつ未熟ではあるが、労働組合運動の発展と強化に熱心にとりくもうとしている活動家たちが、ほんのわずかな誤りをおかしたとみるや〝お前たち若ぞうにほ運動はわからん″と一喝をくらわす幹部の態度に、それがみごとに表現されているといってよい。
 このために若者たちのせっかくのエネルギーは、萎縮して無関心にながれるか、あるいはそれらの幹部にたいする機械的な反揆から、エネルギーを労働組合運動のなかにではなく、政党次元において完全燃焼させられていく傾向がつよい。私はこのエネルギーの分散を惜しむ。
 しかしもちろん、理屈ぬきにきびしくなる職場実態のなかで、労働組合運動の強化にエネルギーを燃やそうとする青年活動家ほますますふえてきている。彼らはやる気は十分ある。ただその気がありながらも、ハタと困惑するのは、どこから、どのようにして手をつけていけばよいのかわからないというのが実情である。運動体験の遺産継承がないことからくる困惑といえよう。この本の目的はその代弁をかってでたことにある。〝なにをなすべきか〟の最初の手がかりをあたえることができれば……。このささやかな期待をこめて、題名をあえて『労働組合組織論』とした。
 この本がでるころ、私もまた、ささやかな理論と運動の体験をつたえる「伝道行商」に身をゆだねるだろうという感慨をこめて……。

 なお本書が予定よりはやく出版できることになったのは、山口敏一労大事務局長と橋本公輝編集局員の激励と督促によるものであることを記して深く感謝の意を表したい。


  一九六六年八月七日、神戸六甲荘にて
    篠藤光行






  
       (全文,PDFで読めます)






 


◇あとがき




 執筆にあたって、構想にひどく手間がかかった。当初、山口事務局長の頭にあったのは「組合運動入門」ということにあったようである。私もまたそのつもりであったが、「入門」についてのイメージが若干くいちがっていたような気もする。
 それというのも、これまで出版されている数多くの「入門書」は、いわば労働組合運動にかんするいっさいのこと――労働組合のしくみ、賃金、労働者の権利、労働者の社会保障――を網羅的に書きならべた、いわば組合辞典の縮刷版に近いものが多い。もちろんこれも必要ではあるが、私にはどうしても、いまの青年労働者がもとめている「入門」の意識とほズレがあるように感じられた。つまり青年労働者がもとめている 「入門書」ほ、〝なにがどうなっているか”ではなく、〝なにをどうするか″ということにあると私は確信している。
 とくに現状のような企業別組合の状況でほ、「貸金のしくみ」 について一般的にのペてみても、きわめて個別的・企業内的要因がつよいだけに、すべての層にとって舌たらずにおわってしまうことを痛感している。そのために「入門書」で実際上は「入門」になりきれず、組合的関心とは別の次元での〝なるほどそうなっているのか”という把握にとどまらざるをえない。
 一方、日本の労働組合問題につよい問題意識をもっている労作の多くは、たとえば大河内グループの諸分析にみられるように、あまりにも学究書であるために、その間題意識が研究者のところでストップするか、せいぜい組合幹部どまりであって、職場の活動家に反映することはほとんどないといっていい現状である。つねに問題意識をもちながら労働組合運動の実践をやる必要があると考えている私にとって、そこに研究者の活動に不満がのこる。
 問題意識をかかえた実践的入門書、これが最初から私の念頭をさらなかったのだが、ほぼそのイメージに比較的近いものに内山光雄氏の諸著作があった。さすがにすぐれた実践的指導者であり、かつ職場のたたかいを重視しているだけに、そこにほ生き生きとした活動家との対話が展開されている。これはやはり数すくない生きた入門書だと私は思う。
 しかしこのなかでなお不満が残る点は、組合的、あまりにも労働組合的な次元にとどまっていることである。たしかにわが国の労働運動は、必要以上にイデオロギー問題が介入をしている。その結果、イデオロギーをこえた労働組合運動における統一が達成されえない体質がつよい。この点は、こんごなんとしてでも克服しなければならない課題であろう。だが労働組合運勤プロパーのものを追求することが必要であるとしても、やはり労働組合運動を階級解放の一部隊としてとらえる以上、その底には、当然党的視野のひらめきがなければならないはずであろう。その視点が明確でないかぎり、労働組合運動としての階級的強化といっても、潜在的にほサンジカリズムの傾向をたどる。
 すこし欲がふかすぎるだけでなく、私にとってほ重筒すぎたかもしれないが、いまいった三点を統一的に把撞したうえでの「入門書」をねらってこの本を執筆した問題意識を、ここではっきりと記してあとがきの言葉としたい。
       著者




▽2022.07.31
 



  
       (全文,PDFで読めます)






◇発刊にあたって



 今日、八〇年代を迎えようとしている独占資本は、スタグフレーションの例にみるまでもなく、
経済的・政治的危機を深めつつある。
 反面、それだけに労働組合にたいする思想攻撃、組織攻撃が一段と強化されてきている。その基調は労働者と労働組合の体制内化であり、その一環として労使正常化攻撃が強まっている。それは「みせかけの譲歩」であり、かれらの労務管理政策は浸透しつつあるといえる。
 日常的に職場と地域を土台に、組織強化・運動強化について一層力をそそいでいかなければならない。                -
.そういう時期に、この・「組織編」が出ることになったことは、組織論・運動論を強めるうえで意義深い。
 国鉄労働組合のたたかいの歴史で、組織論・運動詣で討論してきた課題は、
 ▽ 企業別労働運動から産業別労働運動へ。
 ▽ 労働組合の本来の任務と「領域の拡大」、そして政党とのあり方゠経済闘争と政治闘争の統一的把握。
 ▽ 賃金闘争における要求づくりと総評における統一行動。春闘の戦略戦術。
 ▽.人ペらし・労働強化・実質的低賃金・健康破壊などをもたらす体制的合理化反対のたたかい。
 ▽ スト権奪還のたたかい。
 ▽ 思想攻撃・組織破壊攻撃をふくむ労務管理(マル生など)とのたたかい。
 ▽ 職場に労働運動、職場間争。
 ▽ 国鉄経営民主化のたたかい。
 ▽ 権利点検闘争、安全規制闘争。
 ▽ 政党と労働組合のあり方。
 ▽ 労働戦線の統一、政治的統一戦線。
 などであるが、基本的に「階級的労働運動」を踏まえこれら諸課題を正しく処理してきたといえる。本「組織編」は、それら諸課題について日本労働運動の視点を主軸にすえ、国際労働運動からも種々教訓をとり入れ、国労の運動を肉付けしたといえる。
  なお、付論として国際労働運動の歴史を叙述してもらった。学習資料として大いに活用されたい。末筆ながら監修・執筆で甚大な御努力を賜わった篠藤光行先生に深く感謝し、併せて御協力願った方々に謝意を表します。
 一九七八年四月一九日(,78春闘24時間ストの日)
               国鉄労働組合 中央執行委員会








  
       (全文,PDFで読めます)








▽2022.08.02
 



  
       (全文,PDFで読めます)






◇あ と が き



 私は、労大ハンドブック第一号として、『労働組合とはなにか』を書いた。あれから、はや六年の歳月がたった。ベストセラーズといういい方を、私はきらいだが、ともかく数多く版をかさねた。働く仲間たちのたたかいの武器として、少しでも役に立つことができたかと思うと、うれしい。
 最近のことである。.常磐電車のなかで、ひとりの若い女性が、私のすぐ隣りの席に坐っていた。みると、熱心になにか本を読んでいる。赤エンピツをもって、スジをひっばったりなにやら書きこんだりしている。どんな本を読んでいるかと、興味ぶかく思い、私は、横目でチラリチラリと、いくどもぬすみ見した。どうやら見覚えのある小冊子である。しばらくして、私は思いきってたずねてみた。「すみませんが、その本は労大発行の 『労働組合とはなにか』とちがいますか」と。その女性は、おどろいたように私の方を見て、「そうです」という。さらに聞いてみると、この本をテキストにした仲間たちの学習会の帰りだというのである。私は、とってもうれしくなった。私の書いた本が、働く仲間たちの階級闘争の小さな武器として役立っている事実を、少なくともこの限ではっきりとたしかめることができたからである。小冊子ながら、あの本はあの本なりに、啓蒙的な役割を果たしてきた、と私は確信Lている。
  パンフレット『労働組合とはなにか』にくらべると、こんど書いた本は、分量からいってもだいぶん部厚い。パンフレットが新入組合員を対象にした啓蒙の書だとすれば、この『労働組合入門』は、新入組合員から活動家層までを対象にした問題意識の書だといってよい。この本を執筆するにあたって、つねに私の問題意識として去来したのは、マルクス・エンゲルス・レーニンの労働組合論である。マルクス・エンゲルス・レーニンのいう階級的労働組合とはなにか、という問題意識の上に立って、私は一賞してこの書をつらぬいたつもりである。
  労働組合入門書に属する本は、じつに多種多様発刊されている。いずれも、それぞれの著者の問題意識につらぬかれているといっても、マルクス・レーニンの立場に立ったものほ、ほとんど皆無だといってよい。そのほとんどが、労働組合のサイドだけから追究する労働組合入門書に終わっている。いうならば、組合主義者たちの労働組合入門書に終わっているのである。
 組合主義者たちには、労働組合運動と社会主義運動とを統一させようとする視点ほ、もともとない。ほじめから労働組合と社会主義政党との関連ほ、考慮の外におかれている。組合と政党との機械的分離の上に立って、労働組合論を構築する。だが、それほ虚構の城である。もともと機械的に分離できないものを分離して、一方のサイドからのみ論じているからである。
 マルクスやエンゲルス・レーニンが、一貫して追究したものほ、党的視点につらぬかれた労働組合論である。それが、階級的労働組合論の真ズイだと、私は確信する。そして、私もその視点に立って、本書を追究したつもりである。もちろん、どこまで、その意図がつらぬかれているどうかは、うたがわしい。この本をテキストにした学習の嵐がまきおこり、その結果、よせられた仲間たちからのいろいろな提言をもとにし亡、さらによりよいものにしていくほかないと思う。
  昭和四八年一〇月五日
                           坂 本 秀 行







  
       (全文,PDFで読めます)









▽2022.09.11
 


  
       (全文,PDFで読めます)






◇は し が き



 私は労働運動史や労働問題の研究にたずさわる一知識人として、これまで、労働組合の諸
問題について折にふれて労働組合や労働者学習組織の集りで話をし、あるいは労働問題に関
する雑誌に書くなどしてきた。それはときには日本と外国の労働運動史の問題であり、とき
には国際労働組合運動の問題であったし、またときには団結と統一の問題であり、組織問題
であり、団結権や政党と労働組合の関係の問題であった。
 いまわが国の労働運動は、世界各国の労働運動がそうであるように、この数年来明らかに
その発展の新しい時期を迎えている。
 そのことは、ますます不安定と混乱を深めつつあるわが国の政治、経済の現状、民主的な労働者階級政党への支持の急激な高まり、労働組合運動内における階級的潮流の進出と一九六〇年代に台頭した右翼的潮流がこうむりつつある一定程度の挫折、米日支配層の政策にたいして不可避的に拡大されつつある労働組合諸組織の共同行動、そして政治革新のための統一戦線への労働者階級と国民の期待の急激な高まりなど、あらゆる分野にわたって確認できることである。
 こうした状況と労働組合運動の新たな発展を目のあたりにみたとき、私は、これまで折にふれて話しかつ書いてきた内容を、いくらか系統的に整理して一つの本にまとめてみたいと考えるようになった。
 もとより、これまでも、私が労働組合の諸問題について話したり書いたりしてきたのは、労働組合運動の諸原則- 科学的に裏づけることができるし、歴史的経験によってもその正しさが確かめられている諸原則- をわが国の労詣組合運動にそくして解明し、かつそれを運動のなかでひろげてゆくことが、わが国労働組合運動の階級的前進に役立つと考えたからであった。
 だが運動が新しい時期に入った現在、あらためてこれを一冊の本にまとめようと考えるようになったのは、一つには私自身のためにも、これまでのべてきた内容を運動の発展に照らしてもう一度整理しなおしておきたかったからであるが、もう一つには、こうして系統的にまとめなおしてみるならば、いまどうしても行なわれなければならない運動の新たな前進のために、それをあるいはあらためて役立てていただけるのではないかと、僣越にも考えたからである。
 現在、わが国の労働者階級はすでに人口の六十数パーセントを占め、わが国の政治の転換をやりとげるうえでの指導的階級にふさわしい数的力量をそなえている。しかもこの労働者階級の階級的大衆組織である労働組合は、一一〇六万余におよぶ労働者を組織し、わが国で他に比肩するもののない、巨大な、組織された部隊となっている。
 この労働組合運動が、新たに迎えつつある時代の要請にこたえて、階級的前進をなしとげ。激化する国民的規模の階級闘争のなかで、その指導的役割を果たすことができるかどうか、それは、おそらく今後の日本の歴史を左右するほどの重要な意味をもっているというべきであろう。
 わが国労働組合運動のこうした発展のために日夜粉骨砕身しておられる組合活動家の皆さんが、このささやかな論集を役立ててくださるならば、それは筆者にとってこのうえない幸いである。なお最後に、この本は、労働旬報社編集部員加藤好雄氏のきめこまかな助言とはげましがなければ、このような形にはまとまりえなかったものであることを、ここに附記する。
  一九七四年三月                中林賢二郎







  
       (全文,PDFで読めます)





 
   
   











⇒以下、工事中!





   
   




▽工事中。
◇[レイドロー報告]・協同労働をめぐっての論評
2021年6月17日 (木):現代「労働問題・労働組合運動」に関する4冊の本。



 
▽2021.02.09
 




シーアンドシー出版の関連出版物
   
●『協働の未来に光あれ! パラマウント製靴の歩みと労働者生産協同組合へ』(パラマウント製靴共働社の石井光幸さんが編集した。シーアンドシー出版刊、1995年8月、B5判並製、400頁)
●『皆でたたかった50年――全日自労三重県本部の歴史』
全日自労三重県本部・協同総合研究所編、
シーアンドシー出版、1996年
46判上製
●『AARPの挑戦-アメリカの巨大高齢者NPO』
日本労働者協同組合連合会編
シーアンドシー出版
1997年10月、定価2,000円 (税別)、46判:257p







仕事おこしのすすめ 池上惇著
  シーアンドシー出版・協同総合研究所、1995年3月
  (PDF完全復刻版)


  1933年 大阪市生れ。
  1956年 京都大学経済学部卒業。同大学院経済学研究科、同助手、助教授を経て、
  現 在(当時) 京都大学経済学部教授・経済学博士・文化経済学会会長・財政学会理事・全国共同作業所連絡会顧問。その後福井県立大学大学院経済・経営学研究科教授、京都橘女子大学(現・京都橘大学)文化政策学部長・教授を歴任
 
  著 書 『地方財政論』(同文舘)、『管理経済論』(有斐閣)、『情報化社会の政治経済学』(昭和堂)、F人間発達史観』(青木書 店)、『福祉と共同の思想』(青木書店)、『経済学一理論・歴史・政策-』(青木書店)、『財政学』(岩波書店)、『文化経済学のすすめ』(丸善ライブラリー)、『生活の芸術化』(丸善ライブラリー)、『経済学への招待』(有斐閣)ほか多数。

  • 目次

  •   序 章 仕事おこしと協同組合
    ――労働者協同組合運動の展望によせて

     一 協同組合の原点と新たな位置づけ

     ◇協同組合運動の誕生 
     ◇働くものの生活を総合的に支援する仕事おこし運動 
      ――協同組合運動の基本的な特徴
     ◇悪徳ビジネスとの競争に勝てる条件を考えよう 
     ◇公正競争の権利・生存権保障・人間発達の権利、そして、情報化社会

     二 仕事おこし・地域づくり運動の現代的意義

     ◇「よい仕事」をおこす運動の発展 
     ◇「仕事おこし・地域づくり運動」の公共性

      第一章 日本における仕事おこし運動

     はじめに
     ――仕事おこし運動の今日的意義

     一 戦前の仕事おこし運動

     ◇協同組合運動として 
     ◇賀川豊彦のマルクス論 
     ◇「雇われもの意識の克服」
     ◇ラスキンから現代的に学ぶ 
      「主体的な人間の発達」
      当時の仕事おこしの実践例
      映画制作の意味

     二 生産協同組合の仕事おこしとは何かl

     ◇消費者欲求と結んで 
     ◇生きがいをもてる仕事の回復 
      ――生産協同組合の再生
     ◇生産協同組合はむずかしい、との指摘 
     ◇生活様式の変化と結んだ独自の方向 
     ◇全組合員で運営する経営

     三 現代の仕事おこし運動の可能性

     ◇生きがいをもてる仕事の回復 
      ――ドラッカーの指摘
     ◇ほんもの志向と対人サービスの増大 
     ◇素人から始め専門職を育てる 
     ◇まちづくりの視点と結びついた協同の運動 
     ◇多様な専門家の必要性の増大 
     ◇教育と福祉でまちおこし 
     ◇新社会資本レベルの活用 
     ◇まちづくりと農村とも交流して 
     ◇「よい仕事」と公的支援の追求の重要性 
     ◇不況から脱却へ

      第二章 現代の協同労働の可能

     一 現代の疎外と労働状況

     ◇疎外状況の広がり
     ◇「人間は馬より劣っている」か

     二 協同組合発展の基礎を考える

     ◇消費者の生きがいと結び
     ◇生協が日本で伸びた理由
     ◇生活の質を変える欲求の高まり
     ◇協同組合の高揚の意義
     ◇公共と自治体からの支援の高まり

     三 労働の人間化と協同労働

     ◇労働の人間化
     ◇「情報の共有化」とネットワークづくり
     ◇潜在能力の発揮と協同組合労働

      第三章 労働者協同組合と人間発達

     一 非営利組織における人間の問題

     ◇障害者運動から生まれた発達論 
     ◇自力で学習できる環境づくり
     ◇発達段階に応じた適切な援助 
     ◇人間の交流は対話から 
     ◇非営利団体での人間発達とは? 

     二 組合をダメにする11のカギ

     ◇人間発達に逆行する「11のカギ」 
     ◇相互交信できるコミュニケーションを 

     三 仕事の発見と「社会の記憶」

     ◇価値観を転換するキーワード…
     ◇実践が「社会の記憶」をつくり出す 
     ◇「社会の記憶」は人間と組織の発達の基盤 
     ◇「社会の記憶」と共に情報の活用を

     四 能率と民主主義の両立にむけて

     ◇自らの労働のあり方を研究する運動
     ◇労働と教育を運動で結ぶ
     ◇労働者協同組合運動は国民発達保障の労働 
     ◇発達を保障する「委員会」活動 
     ◇情報機器の積極的な活用 
     ◇新しい組織論発展の契機

      おわりに
       ――仕事おこし運勤と社会改革

     一 仕事おこしと新しい時代――雇われもの根性の克服
     二 国民の生活様式の変化
     三 「生きがい」をつくりだす芸術文化の仕事おこし
     四 新しい地域をつくるために
     五 労働者協同組合運動の発展のために







「現代労働組合研究会」のページ


 



 



 

 



現代労働組合研究会のHP
  
  労働組合・ユニオンの動向
  それぞれの労働運動史・論 1
  それぞれの労働運動史・論 3
  それぞれの労働運動史・論 4
  労働組合・労働問題の本
  ユニオンショップを超える
  連合を担う人たち
  全労連を担う人たち
  
全労協をになうひとたち
  インフォーマル組織の過去・未来




「労働組合とは何か」のページ 


編集人:飯島信吾
ブログ:ある編集者のブログ
企画インターネット事業団
制作: インターネット事業団(本メールにご連絡ください)

UP 2022年07月27日 
更新 2022年07月27日
更新 2022年07月28日
更新 2022年07月29日
更新 2022年07月31日
更新 2022年08月03日